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もし米国IT企業の人材獲得競争を、野球の順位表にしてみたら

2011年06月15日 01:23

これは米topprospect社が発表したシリコンバレー企業の人材移動マップです。(クリックで拡大)

Talent_traffic.gif

矢印が人材移動が多い方向を指していて、中の数字が「矢印の元の会社が1人の社員を相手側の企業から採用するにあたって、何人が矢印の先の企業に移ってるか」を示しています。例えば、FacebookとGoogleの関係だと、FacebookからGoogleに1人移籍する間に、逆方向に15.5人が移籍しているということです。つまり、圧倒的にFacebookに人が流れていることが見て取れます。

ということで、採用超過を勝ちとみなして、対戦成績を野球リーグの順位表風にしてみました。

talent_game.png

やはりキャピタルゲインが狙えるIPO前の企業が強く、苦戦している企業が草刈り場になっているのが明白です。こうやって、優秀な人材が、最もそれを必要としている成長企業に移動し、経済のダイナミクスを支えているのですね。

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Amazonの買収戦略 その1(Woot/Zappos型)

2011年06月13日 06:31

世界一のeコマース企業Amazon.comは、私も一消費者として頻繁にモノを買っていますし、ビジネススクールでもケーススタディで必ず扱う企業です。最近では、クラウド事業主としての存在感も増しており、単純にeコマース企業とも呼べなくなってきました。

アマゾンの成功の理由や、日々拡大して巨大化したビジネスの全容については、語るべきポイントがあまりに多くあり、とても片手間のブログエントリで扱える内容ではないのですが、ちょうどfaberNobelというコンサル会社が(たった)72枚のスライドでコンパクトに分かりやすくまとめてくれた資料が公開されましたので、ここで紹介しておきます。

内容もさることながら、資料作りという面でも秀逸な資料ですので、興味がある方はぜひ30分でも時間を取って眺めてみられることをおすすめします。(英語ですが、それほど難しくないと思います)
Amazon.com: the Hidden Empire
View more presentations from faberNovel

さて、本題ですが、資料の4枚目にもあるとおり、アマゾンは本体の成長もさることながら、多くの企業買収を行ってきたことでも知られています。買収の目的にはいくつかの種類があるのですが、今回はその一つを追ってみます。

2010年6月、アマゾンは1.1億ドルでWootを買収すると発表しました。Wootは「One Day, One Deal」と言って、1日に1商品のみを深夜0時(本社テキサスのある米国中部時刻)にサイトに掲載し、翌24時間はその商品だけを格安で販売するというユニークなビジネスモデルの会社です。

買収が決まった後にWootが公開したのが下のビデオですが、このビデオからも分かるように企業文化も奇抜で、独自のファン層を持っています。

[We Got Aquired by Amazon:俺たちはアマゾンに買収された]


Zappos.comも2009年にアマゾンに買収された会社です(9.28億ドル)。こちらは靴とアパレルを中心としたeコマース企業で、徹底した顧客重視の姿勢と、こちらも自由な社風で知られています。



これは私が3月にオフィスを訪問した際のビデオですが、ちょうど聖パトリックデーだったので、案内してくれた社員の方は緑のエプロンをつけていて、さらにオフィス内を社員が仮装して練り歩いてました。後で再びすれ違った際には、その列にCEOトニー・シェイの姿も。もちろん仕事中です。



この2社に共通するのは「独創的なビジネスモデル」と「ユニークな企業文化」です。アマゾンは買収後もこの両社に対する関与をごく限定的な範囲に留めており、それまでの企業文化とビジネス手法を尊重しています。両者のオフィスはそれぞれ元々あったテキサスとラスベガスのままで、シアトルのアマゾンとは遠く離れており、実際にZapposで尋ねたところ、「財務系の人が1人来たくらいで、何も変わっていない」ということでした。

ではアマゾンはなぜこの2社を買収したのか?

まず、この2社はそれぞれアマゾンがそれほど得意でない顧客層を抱えています。Wootはこういったゲーム性の高い販売手法を好む感度の高い若者層、Zapposは女性の顧客が多いとされており、アマゾンはこれらの顧客層の取り込みと共に、そのノウハウを得ることができます。このような顧客層を獲得できた背景には、それぞれの会社の企業文化があるわけですから、それを大切にするのも理由があるわけです。

次に、フラッシュマーケティング的な販売手法や、靴・アパレルといった分野は、今後の成長が見込まれている分野です。既に成功を収めている企業を傘下に収めることで、将来の競争を回避し、これらの企業の成長の果実を得ると共に、こちらもノウハウを獲得して本体の事業に活かすことができます。

買収される側も、両社の創業者CEOはそのまま残り、会社の独立も大部分が維持できるとなれば、アマゾンの資金力やノウハウ、インフラが魅力に映り、合意に至りやすくなるのだと思います。

ということで、最後にアマゾンのCEOジェフ・ベゾスがZapposを買収した際のビデオです。Zapposに対してAdmire(称賛・敬服)という言葉を何度も使うのが印象的です。



また、アマゾンについては続きを書く予定です。(続きを書く予定シリーズが溜まってきてますが。。)

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iCloudの「クラウド」って何?

2011年06月07日 08:45

アップルが「iCloud」を発表し、各種メディアで盛んに取り上げられています。



アップルは6日(米国時間)、Worldwide Developer Conference(WWDC)の基調講演において、MobileMeに代わる新しい同社のクラウドサービス「iCloud」を発表し、その機能を披露した。iCloudは、Mac、PC、iPhone/iPadなどのiOSデバイスでシームレスに動作し、各種コンテンツをワイヤレスで自動的に同期できる。サービスは無料で提供される。(マイコミジャーナル 2011/6/7


この記事は、要はiCloudで何が便利になるの?という点がコンパクトにまとまってるので、ニュースの意味が分かり辛かった人は一読すると良いと思います。

iCloudの名前の由来となっているクラウド(Cloud)というのはクラウドコンピューティングという新しい情報サービスの形を示した用語です。なぜ雲を意味するCloudと呼ぶかと言うと、元々IT業界ではシステム図を書くときに、インターネットを雲の絵で示していたことに由来します。(→

※同じようにバズワードとなってる「クラウドソーシング」という言葉がありますが、こちらは不特定多数(Crowd=群衆)に業務委託することを指す、全く違う意味の「クラウド」です。カタカナだと混同しやすいのでご注意を。

これまでのITの世界では、この雲=インターネットとは通過するところでした。実際にデータを保管したり、Webサイトを表示させたりというのは、企業のサーバや自宅のPCが行い、インターネットはそれを繋げる役割を果たしていました。クラウドコンピューティングとは、ごく簡単に言うと、この雲自体がデータを保存したり、サービスを提供するようになるということです。(かなりざっくり簡略化・省略してます)

企業の視点で考えると、これまで自社でサーバを購入して、そこにシステムを構築し、データセンターに置いて運用していたのが、今後はサーバを自社で購入せずに、例えばアマゾンのクラウドサービス上にシステムを構築してそれを使ったり、メールサービスはGmailを使う…などの変化が訪れています。これにより、これまでシステム構築にかかってきた巨大な初期費用が少なくなったり、サーバ保守のことを考えなくて済むようになったり、ニーズに応じてより柔軟に処理能力を増減でき、使った分だけ料金を支払えば良くなったりするということです(変動費化)。最初は資金不足が普通であるベンチャー企業にとっては、初期費用が少ないのが大きい。トライアンドエラーのコストも少なく済みます。一方、制約やデメリット、クラウドに持っていくべきでない部分もあるので、「何でもクラウドでOK!」みたいな話は慎重に聞いた方が良いです。

クラウドコンピューティングというのはIT業界に大きなインパクトをもたらし始めているだけでなく、企業や個人のITの使い方も変えていく技術です。そのため、ビジネススクールのITマネジメントの授業では、最近流行のソーシャルメディアと合わせて必ず扱います。

しかし、ビジネススクールの必須科目は薄く広くですので、特にITなどはキーワードとその簡単な説明と事例を学んで終わり、となりがちですが、今後ITベンチャーを始めようとする人はもちろん、大企業のマネジメントとしても、また株取引をする人は世の中の流れを掴む意味でも、クラウドについてはもう少し突っ込んで学んでおいても損はないと思います。それくらい、大きな変化を世の中にもたらすトレンドです。次々と新しいバズワードを生み出して投資家や顧客企業からお金を巻き上げようとしがちな狼少年IT業界ですが、これは本物のパラダイムシフトであり、ゲームチェンジャーです。

ということで、もう一歩突っ込んで、という人におすすめの一冊『クラウドの衝撃』。2年半ほど前の出版なので最新の事例はないのですが、IT業界関係者でなくても、クラウドとは?一般企業、IT業界、世の中への影響は?という疑問に多くの示唆を与えてくれる本です。技術っぽくてちょっと難しい部分は読み飛ばしても構わないですし(最初に○章は飛ばして良しと書いてある)、流行に乗じて出版された中身のない本を買ってしまうよりはずっと良いと思います。



私にとってはお仕事の範疇なので、夏休みの課題的にもうちょっと突っ込んで勉強中です。。

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小売業 x モバイルアプリ!(3)

2011年05月18日 08:15

シリーズ(?)3回目となった今回は、アメリカの小売業にモバイルアプリが与えている影響についてです。私自身もまだもやもやしている部分が多分にあるので、考えながら書いてみる、という感じです。

まず、モバイルアプリは、消費者が「好きなものを」「好きな方法で」「好きな値段を支払って」「より快適に」買う力を高めている、と考えて最近の変化を整理してみました。

A.好きなものを ⇒目的の商品を探し出す
・携帯で商品のバーコードをスキャンすることで、目的の商品を簡単に見つけることができるようになった(例:Tesco Directや、ATTスキャナ)
・目的の商品の在庫が店にあるか携帯でチェックできるようになった(例:Staplesトイザラズ

B.好きな方法(場所・店)で ⇒必要なタイミングや、実物確認の要否等により最適な方法を選ぶ
・目的の商品が販売されている近隣の店やオンラインショッピングサイトを検索できるようになった (例:ATTスキャナ)
・もっと単純に、あるチェーンの店舗情報を外出先からアプリで検索
・携帯で支払を行って店舗で配送料なしで受取り(例:トイザラズ→最短で購入2時間後に受取可)

C.好きな値段を支払って ⇒製品とサービス(配送・保証等)を考慮して、支払う金額を決める
・複数のリアル店舗チェーンとオンラインショッピングサイトで簡単に価格比較できるようになった(例:ATTスキャナ

D.より快適に
・店内で自分の携帯を使って商品をスキャンし、そのデータを使って無人レジで決済できるようになった(例:STOP AND SHOP
・各種ポイント累計を携帯で確認できるようになった

このように、小売各社は自前で、あるいは提携した企業を通じて、少なからざる資金を投入して消費者に力を与えようとしています。これは相対的に小売業に有利だった情報の非対称性を、自らの手で解消させていく動きです。

なぜ小売企業はわざわざこんな行動に出ているのでしょうか?現時点で私は3つ思い浮かぶことがあります。

まず最初に、この流れは不可避で、自社がやらなければ競合他社や異業種(ウェブサービス・通信等)がこういった機能を提供することが確実だからです。他社に先を越されて消費者を奪われたり、評判を落とすくらいなら、積極的に関わった方が良いという考えが前提としてあります。

次に、小売業にとって本当の意味で販売チャネル戦略が重要になってきたということです。以前からチャネル戦略という言葉は存在していて、実際、10年ほど前にはリアル店舗とオンラインショッピングを連携させる「クリック・アンド・モルタル」という言葉が流行しました。しかし、現実にはオンラインショッピングとリアル店舗の連携具合はそれほど強固なものにはなっておらず、オンラインで注文した商品をリアル店舗で受け取る程度に留まっていました。

しかし、モバイルアプリは、各チャネル間の結合度を飛躍的に高めました。レストランで気に入ったワインを携帯でスキャンして、ネットと近隣店舗で安い方を比較して買ったり、息子の誕生日当日に人気のゲームを携帯で検索、すぐに決済して確保した上で会社帰りに最寄のトイザラスで受取りつつ、店内で娘向けにもおもちゃを購入…なんてことが当り前に行われるようになってきています。このように、顧客にとっては各チャネルの垣根が低くなり、それぞれの利点をうまく組み合わせて買い物することが可能になりました。その時、小売業に求められるのは、トータルで顧客を惹きつけられる、真にシームレスな(継ぎ目のない)買い物体験です。それはモバイルやウェブ上での話に留まらず、携帯を持って動き回る顧客と接点を持ちやすい都市型の小規模店舗を増やす等、リアル店舗側での対応となることもあります。

企業にとって、これは簡単なことではありません。なぜなら、顧客は企業の壁を簡単に飛び越えて購入プロセスを進めるからです。つまり、小売業やそれを取り巻く企業が形成する一種のエコシステムの中で、自社がどのようなポジショニングを行うか、そしてどうやって最後かつ唯一利益をもたらすステップの「購入」を自社で行ってもらうか、について戦略が必要になってきます。

最後に、そして非常に重要なのがモバイル広告の役割です。各種調査で、モバイル広告やクーポンが効果的であるという結果が出ています。位置情報を使って、広告の精度を高めることができるメリットは大きいです。また、広告を出してから受け手がそれを見るまでのリードタイムが短いという意味でも、さらに精度が上がります。小売各社が、便利なアプリを使って顧客の懐に自社広告のスペースを入り込ませたいと強く願っているのは、想像に難くありません。

少しだらだらと長くなりました。今日はこのへんで終わりにします。続きはまた。

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小売業 x モバイルアプリ!(2)

2011年05月12日 10:55

前回に引き続き、アメリカ(や欧州)の小売業で盛り上がっているモバイルアプリの続きです。しばらくの間、不定期で追っていく予定です。

前回のAT&Tのアプリはいわゆる価格.comのモバイル版のようなものでしたが、今回紹介するTesco Directは小売業のネットショッピングサイトと連動したアプリです。下のCMは英語ですが映像だけでも内容は十分分かるので、まずはどうぞ。



CMで紹介されているように、スマートフォンのカメラでバーコードをスキャンすることで、その商品がTesco(世界3位の小売グループ)のオンラインストアであるTesco.comの買い物かごに入れられるようになっています。欲しいと思った時にすぐに、面倒な検索作業なしに購入フローに誘導することで、実生活中に発生する(衝動買い)需要を効率良く売上につなげるのが目的です。確かに「欲しいと思う→家に帰って→PCを立ち上げて→購入サイトで検索して→買い物かご」のフローだと多くの人が途中で離脱してしまいますから、それに比べて需要の捕捉率を向上させられそうです。

次の動画はStop and Shopというスーパーマーケットチェーンの試験的な取り組みです。



こちらは、店内で買い物客が自分でスマートフォンアプリを使って各商品をスキャンし、そのスキャン情報を基に無人レジで精算だけ済まして買い物完了というものです。メリットは、有人レジと比べると店側の人件費が削減できる、無人レジと比べると、レジでの待ち時間が短縮できるという点です。

不正防止を監視員によるランダムチェックに頼るしかないことや、無人レジと比べたメリットが小さいなど課題も残っていますが、一つの流れとして注目したいと思います。まずは今年夏にボストン近郊の3店舗で試験導入するとのことですので、近々試してみる予定です。

※専用端末を使った同様のサービスは既に多くの店舗で利用可能になっており、我が家の近所の店舗も対象になっていますが、使っている人を見かけたことがありません。下記動画のサービス。


このように、現在、アメリカではこのような取り組みが無数に行われており、Mobile Commerce Dailyという専門のニュース媒体でも多くの事例が紹介されていますし、専門雑誌でも小売アプリ特集を見かけたりするくらい熱い分野となっています。

(余談)ウチの近所のStop and Shopは陳列、品揃え、値段、清潔さ、店員の応対など何をとってもイマイチなお店です。心情的には、そんなモバイルアプリより先にやるべきことがあるような気がしてならないのですが…

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