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読書メモ:『起業のファイナンス』 ~日米の起業に関する情報格差を縮める1冊

2011年01月04日 01:04

話題の本、『起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと』読了。噂通りの良書でした。



ベンチャーのファイナンスに詳しい、ブログisologueで有名な磯崎哲也氏の著書です。本書の特徴は、起業に伴う実務の詳細ではなく、ベンチャーのファイナンスの全体像をわかりやすく概説することに徹している点にあります。

私も含めて、親類に自営業者がいなかったり、自分のまわりに起業した人間があまりいない場合には、起業というもののイメージがどうしても湧きにくいです。それどころか、起業といえば、「失敗すると人生が終わる」「東京湾に沈められる」といった何となくコワいイメージがあったりします。そういえば、元ライブドア社長の堀江貴文氏も、NHKドラマ『ハゲタカ』でベンチャー社長が主人公をピストルで撃ち殺そうとするシーン等を挙げつつ、ベンチャーが描かれる際に、やたらとピストルやら暴力団やらドラッグやらが出てくるというのは現実と乖離していると発言していましたね(→元記事)。

この『起業のファイナンス』では、磯崎氏の実務経験に基づいた現実的な話によって、そういった曖昧な不安感を払拭すると共に、大抵ファイナンスの専門家ではない起業家が最低限気を付けるべきポイントが語られています。この本が特に出色なのは、単に「法律的には○○です」と書いてあるだけでなく、「一般的には、○~○%くらいと考えておくと良い」「契約には△△という条項が入るが、実質的にはほとんど意味がない」等の勘所が抑えられる記述がたくさんあるところです。これによって、私も日本でのベンチャーファイナンスの実務(の現状)について、イメージを掴むことができました。

恐らく日本ではこのようなタイプの本は貴重なのだと思いますが、起業がより一般的なアメリカでは、実際に起業した人の話を身近に聞く機会が多いのと同時に、このような良質な書籍や大学での講義なども豊富です。例えば、私の大学でのビジネス・ローの教科書は『Entrepreneur's Guide to Business Law』というタイトルで、内容もかなり実務寄りです。



日米での起業の数が大きく異なるのと同時に、情報量もまだ差がありますが、『起業のファイナンス』は、そのギャップを埋める1冊です。これから起業を考えている、またはベンチャーに興味があるという人にはお薦めです。

最後に、この本はあくまでファイナンスという、ベンチャーの本業を側面からサポートする分野に関する本です。本書で磯崎氏が何度も繰り返しておられるように、「イケてる起業家」が本気で「イケてるビジネス」に取り組んだ先に成功があります。つまり、アニマル・スピリットを持ってチャレンジする人がいてこそ、この知識が活きるということです。頑張りましょう。

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