--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

品質・サービスレベルに対する考え方の日米比較(前編)

2010年09月10日 11:27

ボストンに引っ越してきて2か月が経ちました。

つくづく感じるのは、何かと「ざっくり」ということ。ボストンの地下鉄は遅れる遅れない以前に時刻表すらなくて、夕方の人が動く時間なのに30分くらい来なかったりするし、車の縦列駐車で前後の車に当てるのも珍しくないし、買い物してもレジの精算金額が値札と違ってたりするし、病院は予約してるのに2時間近く待たされるし、書類系の手続きもいちいちスムーズにいかないし、冷蔵庫の音は大きいし、リサイクルごみ箱は「リサイクルできるものは何でも一か所に放り込む型」だし…

一方で日本。電車のダイヤは正確、細分化されたゴミの分別、安くてもそれなりの味は保っている飲食店、行き届いたサービス。日常生活はずっとスムーズに流れていきます。最近、ハワイの牛○で「こんな肉をだしたら日本だったらとんでもないことになる」と店員を叱っているモンスター日本人のおじさんを見た、という話をTwitterで読みましたが、比べてしまうのが間違いとすら思えてきます。

[スシだから魚のぬいぐるみならOKでしょ、のざっくり感]
photo(2)_20100910111328.jpg

店員さんの話ですが、小売業・飲食業の店員さんで、態度が悪かったり、清潔感に欠ける人の割合もアメリカの方が多いです。大手チェーンでもけっこういらっしゃいます。私も、それこそモンスター日本人的にいらっとしてしまいがちですが、何人かのアメリカ人にそれを言ったところ、「それだけの(少ない)給料で雇っているのだから、その程度でも仕方ないかな…」とクールに捉えている様子。最初に挙げた様々な問題にも、それほど神経質になってないようです。

これは、そもそもより良いサービスレベルを知らないので自然と受け入れているという面もありそうですが、同時に、費用対効果の考え方が広く浸透してることの表れなのではないでしょうか。つまり、多少の不便・不快はあるけれども、それを改善するのに追加でコストをかけるほどではない、という判断をした結果だから、仕方ないよね、その分安いんだし、という考え方です。

そして、相対的に、日本ではこの考え方が広く共有されているとは言い難いと思います。つまり、「牛○は安い分、肉の質もそれなりだよね。高い店に行かなかったのは自分だから仕方ない」あるいは、「レジのミスも多いけど、値段を安くするために時給が安いバイトの人がやってるから仕方ないよね」ではなくて、「肉がひどいのはケシカラン」、あるいは「こんなミスをするなんて店はどういう教育をしてるんだ!」という反応をする人が多い気がします。どちらかというと「こうあるべき」の意識が強い。(かなり私の主観です)

[ワインは3~5ドル台でも結構いろいろあり(当たりはずれもあり)]
photowine.jpg

このあたりを少し発展させて、「労働者」「社会」「企業」の観点で日米を比較してみました。(以下、すべて「比較的」が入っているものとして読んでください)

<日本>
労働者:
まじめに働くべき、という道徳的価値観が強いので、賃金の多少にかかわらず、勤労意欲が高い。よって事務処理やサービス面で優れている。費用対効果の低い(=あまり価値を生み出さない)仕事をする人の給与を支える必要があるので、ハイパフォーマーでも収入面のメリットが少なく、モチベーションにつながりにくい。

企業:
完璧を目指す傾向が強い。これを活かして、トヨタのカイゼンに代表されるように、品質面での強みとする企業も多い。しかし、消費者が商品・サービスに高い水準を求めることに対応して、品質レベルを高めに設定する傾向があり、機能過多な家電製品や過剰サービス(過剰包装、余計なサービス)など、高コスト体質。これが災いして国際競争力がない産業も多い。

社会:
洗練されていて暮らしやすい。何事にもコストをかける分、仕事が増えて失業率は比較的低い。一方で生活コストが高く、所得が少ないと暮らしていくのが大変。


<アメリカ>
労働者:
給料が低いんだから、そんなに一生懸命働く必要ないよね、と考える人が多い。逆に、結果を出せば出すほど賃金が上がるので、実力のある人は意欲的に働いて成果を出そうとする。二極分化しやすい。

企業:
ビジネスなので費用対効果を重視。利益が最大化されるレベル以上に品質・サービスを向上させる意識は低い。製造業には向かなさそうだが、シンプルで価格競争力のあるサービスが生まれやすい。(例:GMAILは便利だが、法人契約もあるのに説明なしに停止してしまったりする)

社会:
ほどほどに便利だが、不都合や面倒に巻き込まれることも多い。無駄な仕事をカットするのは善(最適化)だし、解雇も容易なので、失業率は高い。生活コストは安くて、結構少ない収入でもとりあえず暮らしていけそう。


どちらかが絶対的に優れているという訳ではないと思います。ここまで読んでくださったあなたはどちらの社会が好みですか?日本は変わるべきでしょうか?そのままでOKでしょうか?

この話は近いうちに続きを書きたいと思います。

*この記事が気に入ったらクリックを人気ブログランキングへ

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://mbanote.blog2.fc2.com/tb.php/32-86d2ed69
この記事へのトラックバック


最新記事

他のMBA留学生のブログを読むなら…

アゴス・ジャパン_留学生ブログ

もし気に入ったらクリックお願いします↓

人気ブログランキングへ


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。