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バブソン大学Pre-MBA その2(内容編)

2010年08月25日 04:13

Pre-MBAで最も印象的だったのはEffective Case Learning/Classroom Simulationという授業でした。

その名の通り、ケーススタディからいかに効果的に学習するかを、講義とお試し授業から学ぶものです。ケーススタディとは多くのMBAで広く用いられる学習方法で、実際の企業で起こった出来事をストーリー化した教材(「ケース」と呼ぶ)を使って学ぶ方法です。もちろん、ただ漠然とケースを読んで議論するのではなく、その授業の目的に沿った使い方をします。例えば、ある特定の戦略フレームワークを学ぶ場合はそれを適用してみる、あるいはファイナンスや会計であれば、その視点からケースを分析してみる、など。僕にとっても、今回の留学で初めての方法論なので、授業が始まる前に取り組み方をしっかりと押さえておきたいと考えていました。

講義してくれたのはJ. B. M. Kassarjian教授。専門は戦略論と組織論で、現在はバブソン大学とスイスのIMDの両方で教鞭を取っており、その前はハーバードで教えていたベテラン教授です。まずは授業の内容以前に、教授(J.Bと呼んでくれ、とのこと)のエネルギーが凄くて驚きました。喉が良くないようで、ヘッドセットと小さなモバイルスピーカーを腰につけながらも、しゃがれ声で熱く語り、教室中を移動しながら、至近距離で―本当に近い―生徒の意見を聞き、良い意見には握手で応えます(笑)。こういうの、嫌いじゃないです。(後で感じたことですが、エネルギッシュなだけでなく、生徒想いの、感情の細やかな方のようです。たぶん)

[カフェテリア・書店がある建物内]
photo0824.jpg

授業では、「ケーススタディには2つの学び方がある。起こったことを振り返って分析して学びを得る方法(Return Mapping)と、ケースの時点から演繹的に将来のシナリオを考えてみることで学ぶ方法(Learning from the future)だ」「それを個人、チーム、クラス全体のそれぞれのレベルで取り組む」「そして、すべては変化を先導できるようになるためだ(Learning to lead change)」というような話がありました。

ケーススタディのテーマはEasyJet。ヨーロッパの格安航空会社の事例です。J.B.はこのケースを通じて、Rule Maker/Rule Taker/Rule Breakerといった考え方や、事業を分析するときにValue Customer[WHO]、New Value Proposition[WHAT]、Value Chain[HOW]の観点から、分析を行う方法を説明していきます。説明と言っても、一方的ではなく、学生への質問や対話、そして教授が例を挙げたりしながら進める、ダイナミックなものです。それによって表面で考え方をなぞるのではなく、できるだけ「腹に落ちる」ようにしているのだと思います。学生もそれに応えて、積極的に手を挙げて発言していました。

(余談) Rule MakerとRule Takerの例として、それぞれソニーと松下を挙げてらっしゃいました。いわゆる「真似した電機」の話ですね。J.B.の経歴を見ると、過去にソニー・ヨーロッパに関するケースで受賞歴がありました。なるほど。

講義は2日に分かれていて、1日目が終わった後に10名強ずつのチームに分かれて、課題を与えられました。課題は、EasyJetが強みを活かして多角化するための簡単なビジネスプランを、授業で学んだValue Customer/Value Proposition/Value Chainの考え方に基づいて整理して発表するというものでした。結局、僕はチームミーティングのメモ係+当日の授業での説明(2ー3分程度ですが)を担当したのですが、ミーティングの議論は活発で非常に良し、ただしまとめる人が少ないというバブソンの学生に対する僕のステレオタイプなイメージ通りの展開になり、僕がそのあたりのフォローに回りました。まだ1回、しかも1チームでの経験から一般化するつもりは全くありませんが、英語力で下位レベルの僕が効果的にチームに貢献する一つの方法なのだろうと思います。


■クラス前に配布されたケーススタディの学び方に関する資料が配られましたので、自分のメモを兼ねてポイントをまとめておきます。(「MBA留学ノート」ですし)

・ケーススタディによって身に着けるのは、将来のマネージャーとして必要な能力である。それは不十分な情報と不確実性の中で、状況を分析し、問題解決のための現実的な解決案を作り、それを実行に移す力である。

・ケースは、自分が登場人物の立場に置かれていると仮定して学ぶことで効果が発揮される。

・ケースから学びを最大化するために大事なこと:十分な準備、クラスへのEnthusiaticでRisk-Takingな参加(間違いや話の流れを変えることを恐れず発言)、継続的な再考。

・準備で大事な4つのポイント:①未来の行動に重要な影響を与える事項=Key Factsをつかむ、②判断が問われている事項=Issueを特定する、③代替案・選択肢を考察する、④自分の提案をまとめる。

・授業での発言は、ビジネスの現場で周囲に自分の考えを理解させ、説得する訓練である。


この授業を通じて、目的であった「ケーススタディへの効果的な取り組み方を知る」は、達成できたと思います。ケーススタディはともすると、なんとなく読んで議論して、勉強した気になってしまうんじゃないかという不安がありましたが、そうならないようにここで学んだ取り組み方を実践して、本当の意味で自分のものにできるようにしようと思います。おそらくあとは、忙しい中での時間との闘いでしょうか。

Pre-MBAの1週間では、他にライティングやスピーチ・コミュニケーションの授業や、アメリカ人と外国文化から来た人(留学生)がうまくやっていく方法について、就職活動、学内ネットワークや健康保険の説明などがありました。

[1週間を終えて…]
photo0824(2).jpg

この後はいよいよ7割を占めるアメリカ人学生(と米国大学を卒業した外国人)が合流して、プログラムが本格的にスタートします。

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