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MBA入試におけるGMATの扱いと、学生の多様性

2012年03月14日 06:26

現在はMBA受験シーズン真っ盛りです。うちの大学にも受験生が見学や面接のために訪れて来られます。

その受験生が頭を悩ますもののひとつにGMAT(ジーマットと読む)があります。これはMBA受験において、ざっくり言うとセンター試験のような役割を果たすテストです。言語(Verbal)と算数(Math)の2科目からなっており、800点満点で評価されます。それに別途、小論文がありますが、これはあまり重要ではありません。

外国人留学生である私達は英語力を測定するためにTOEFLを受験する必要がありますが、米国人にとってはこれがMBA受験で唯一、必要となるテストです。

GMATは主に生徒の地頭や基礎学力を評価するために用いられます。特に言語(Verbal)でネイティブに比べて圧倒的に不利な日本人受験生は、上位校に入学するために必要と言われる680-700点を取るために、忙しい中数ヶ月間GMATと格闘するのが一般的です。

先日、バブソンの某エラい人と入試の選考基準について雑談する機会がありました。その人はGMATの能力指標としての有効性に疑問を持っており、入試ではGMATに頼りすぎず、実績や将来の計画、面接でのコミュニケーション力など、総合的に判断することを大事にしているとおっしゃっていました。

では実際のところはどうでしょうか?

GMATでは中間80%レンジ、つまり入学者の上位と下位の各10%を除いた学生の点数の最高点と最低点の幅がよく参考にされます。これをグラフ化してみました。

gmat80.jpg

ここに載せた大学は、私が適当に選んだ大学ですが、確かにバブソンのレンジの長さが際立ちます。いわゆる秀才(+天才)の集まりでもなく、逆に勉強が苦手な人に集まりでもなく、学力(お勉強力)的に、かなり幅広い層で学生が構成されているということです。確かに、これは私の実感にも合っています。

大学選びにおいては、ここは好みが分かれるところでしょう。

ところで、このGMAT「軽視」はビジネススクールにとって実は簡単な選択ではありません。なぜなら入学者のGMATスコアは、MBAランキングに影響を与えるからです。つまりGMAT軽視の選択は、ランキング降下リスクを伴ったものなのです。

この辺りを含めた、MBAランキングについては、近日中にもう少し突っ込んで書いてみようと思っています。
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5月までの計は元旦にあり

2012年01月02日 12:08

IMG_2344.jpg
(正月に近所をウォーキングした時の写真。暖かい元旦でした。)

あけましておめでとうございます。激動の2011年が去り、2012年が始まりました。

私にとって今年は2年間の留学を終えて、ビジネスの現場に復帰する年となります。卒業式が5月中旬なので、それまでの4ヶ月半が恐らく人生最後のフルタイム学生生活となります。

「1年の計は元旦にあり」と言いますが、恥ずかしながら私はこれまでの人生で、元旦に立てた計画を胸に1年を過ごしたためしがありません。私の忘れっぽさも一因だと思いますが、それ以上に、このスピード感溢れ変化の激しい現代社会において、そもそもそんなに先の事を考えるのは難しいのではないかと感じています。もちろん長期的な目標の大事さは否定しませんが、私にとって1年というのはどうも長期としては短く、短期には長い、取扱い辛い期間という印象です。

その点、今年は4ヶ月半という程良い短期的な区切りがあるので、元旦の計はそこをターゲットにしました。

1.英語力強化ラストスパート
留学を通じて英語の運用力は確かに上がりましたが、持っている英語力を運用する力の向上によるところが大きいと感じています。言い換えると、要領が良くなっただけな気がしています。残り期間では、もう一度きちっと土台の強化に努めます。

2.各分野の総まとめ
ファイナンス、マーケティング、戦略論、組織論…と様々な分野を1年半かけて学んできました。詰込み型教育で多くを学んできた一方、自分の腹に落ちていない分野もあります。MBAの限られた時間で学べる深さに限界はありますが、まずはここまでの学びを整理し直し、消化します。

3.イノベーション、コーポレート・アントレプレナーシップ
教授の指導の下、自主研究で深堀します。MBAでの学びをT字型で表現すると、垂直方向がこれ。

4.体作り
アメリカの車社会と勉強の多忙を言い訳に、カラダ年齢がここ2年で急上昇してしまいました。これを卒業までに、MBA受験勉強開始前の状態に戻します。再び自転車レースに出られる状態にするには先が長い…。

その他、大量読書、Evernoteの外部脳化、IT系知識キャッチアップ、アメリカ国内旅行など。全体としては、クロージングに向けて1日1日丁寧に過ごしていきたいと思っています。しかし、2年間は予想通り早かった。

科目間の関係性を学ぶ「ジョイント・クラス」

2011年03月01日 03:27

以前、あるMBA在籍中の方のブログで、MBAのカリキュラムは、ファイナンス、マーケティング、組織論、オペレーションといった科目で構成されていて、ビジネス全体を俯瞰し、個別科目間の関係性を理解するのに役立つような講義がない、という問題点が指摘されていました。確かに、多くの(全ての?)MBAプログラムでは、個別のパーツをGeneral Managementに組み立てるという重要な作業が、学生に委ねられてしまっているのが現状です。

もちろん、「そういうのは教わるものではなく、自分で身につける類のものだ」という意見も分かるのですが、やはり、こういった高度な課題についてこそ、経験と知恵を兼ね備えた教授陣からのヒントが欲しいところです。

ただ、大学もそのニーズはきっと認識していて、私の通うバブソン大学では、ジョイント・クラスという授業の形式があります。これは1コマの授業(通常の90分クラスより若干長く、120分が多い)を、2人の異なる分野の教授が教えるというものです。1つのケーススタディを、2つの分野の視点で分析することにより、2科目間の関係性を理解するのに役立つようになっています。私の知る限り、バブソン以外で同様の形式で授業を行っている学校はなさそうです。

今日は米大手ドラッグストアのケーススタディを「オペレーション×IT」で、決済サービス会社のケースを「組織論×コスト分析」で行いました。現在、朝8時から2時間x2コマこなして、昼休み中にこのブログを書いています。明日の心臓ペースメーカーの会社のケースは、「オペレーション×組織論」です。

2科目の噛み合わせ(?)がいまいちな場合も少なからずありますが、最初に述べたMBAの課題を少しでも克服するための試みとしては悪くないと思っています。

追記:バブソンで最初の1年間を通して行う企業コンサルプロジェクト(BCAP)も、最初に顧客企業の業界・競合関係等を包括的に分析するので有益でした。(同級生から指摘をもらいました。感謝!)

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バブソン大学の起業支援

2011年02月19日 12:36

MBA受験は、今がキャンパスビジット&入試面接の最盛期で、受験生の方とお会いする機会が増えてきました。バブソンを受験される方は、ほぼ例外なく起業家教育での強さを理由に挙げられますが、今回は授業以外でどのような起業支援があるのかをご紹介したいと思います。

大学にはArthur M. Blank Center for Entrepreneurshipという機関があり、MBA用校舎の隣に建物を構えています。ここが中心となり、アントレプレナーシップ関連の教育や起業支援を行っています。

photo (1)
[通称Blank Centerの入口]

○プログラム系

Babson Venture Accelerator

学生がビジネスプランの策定や、起業準備を行う際に、オフィススペースや準備資金(シードファンド)、メンターによるカウンセリングを受けることができます。もちろん、これらが全学生に無条件に与えられるのではなく、応募して採用される必要がありますが、メンタリング等はハードルが低いようです。

Hatcheries

直訳すると孵化場。ビジネスに使える電話等が付いたオフィススペースや、作業場が与えられます。こちらもバブソンが誇る豊富なアントレ系教授陣に相談に乗ってもらえるメリット付です。

Summer Venture Program

私が今週説明会に参加したプログラム(応募しないことに決めましたが)。夏季休暇期間中の10週間、20組(個人もあり)のビジネスプランを持った学生が、キャンパスの寮に泊まりつつ虎の穴的に起業準備をするというもの。期間中に起業家によるセミナーやアドバイスを受ける機会があったり、学生同士で刺激を与え合うことで視野を広げられるメリットもあるようです。準備のステージはまちまちで、昨年はここでプロトタイプを作成し、IT系展示会で受注まで決めてきた学生もいるようです。

photo (4)
[画面右の銀のプレートは過去のStudent Business of the Year受賞者。下に見えるのは起業した卒業生の会社の製品]

○イベント系

Rocket Pitch

毎年秋に開かれるイベントで、現役学生と卒業生の起業家が、投資家を含む聴衆の前で3分間でビジネスアイデアのプレゼンテーションを行います。イベント終了後にある懇親会で、ネットワーキングを行い、"次"に繋げることも目的になっています。プレゼンを聞く側としても、様々なビジネスアイデアからヒントをもらったり、うまい人のピッチを観察することで学べることも多いです。

Business Plan Competition

バブソン主催のビジネスプラン・コンペティションは、優勝賞金2万ドル、総額10万ドル以上の賞金をめぐって、多数の学生が参加します。同様のイベントは多くの大学で行われていますが、なんとバブソン大学は初めてビジネスプラン・コンペティションを行った教育機関だそうです。

Workshop and Speakers

他にも様々なワークショップや講演が学内で行われます。

photo (5)
[Blank Centerにある作業スペース。頭上には過去のビジネスアイデアの巨大模型が多数。ガラスの外は昼間だと森が見えます]

○リソース系

Seed Fund

上でも出てきましたが、いくつかある卒業生によるファンドから、起業準備資金の提供を受ける機会があります。

The Entrepreneurship Resource Center

起業に必要な情報や、各分野の専門家へのアクセスをサポートしてくれます。

photo (6)
[バブソンのアイデンティティ:No.1 in Entrepreneurship]

○クラブ活動

学生が行っている起業関係のクラブが学内に12以上あります(学部含む)。

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1学年約160人の小規模校にあって、これだけの支援が受けられるのは、強みだと思います。バブソンの1年目のカリキュラムはかなりタフですが、それでも同級生たちは積極的にこれらの機会を活かして動いています。刺激にならない訳はないですよね。

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「アントレを学びたい」を分解する

2011年02月14日 11:49

主にMBA留学を考えている方から、「アントレに興味がある」という話をしばしば聞きますが、受験やその先の将来を考えると、もう一段深堀しておくのか良いです。そこで、簡単に分類してみましたので、そういう方は、どの要素が本当に自分が求めているものなのかを考えてみることをおすすめします。

①アントレプレナーシップの理論を学ぶ

一つの学問領域として体系立っているとは、まだまだ言い難い分野ではありますが、様々な研究がなされていますので、それを学ぶ。学んでどうするの?というのは、きちんと考えておくべきところ。

②起業に必要な実務的スキルを身につける

ビジネスを新しく始めたいが、ビジネススキルが不足していると考えて、それを学ぶ。会計、ファイナンス、法律、マーケティング、組織論など。ただ、日本で起業する場合、制度の違いや費用を考えると、MBA留学が適当かは要検討。

③起業するための人脈をつくる

共同経営者となるパートナーや、経営を支えてくれる人、投資家とのコネクションを作る。こちらも②同様、MBA留学より国内での活動が向いている可能性も要確認。

④起業のアイデア・計画を考える

何より学生は時間がありますし、無職でない、誰にも文句を言われないステータスでいられます。留学中に様々な刺激を受けたり、教授や学内外の人に相談に乗ってもらったりしながら、起業の準備をする。

⑤企業家的なマインドセット(思考様式)を身につける

あえて「企業家」と書いたのは、「ベンチャー起業」だけでなく「社内起業」「新規事業」、さらには新しいことに取り組む姿勢を持った経営もアントレに含まれるため。それらに共通する思考様式や姿勢を持つ人たちと触れ合う中で、自分自身のマインドセットを変える。

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